老若男女問わず悩まされる薄毛問題。薄毛は何もAGAのような男性型脱毛症だけではありません。
そもそも髪の毛は体内にある栄養から作られています。偏った食生活を続けることは身体だけでなく、頭皮や髪の毛にとっても悪影響です。
遺伝的に薄毛の家系ではないにも関わらず薄毛になってきた場合、こうした食生活が原因である可能性があります。
様々な理由で引き起こされる薄毛ですが、果たして食生活で予防することができるのでしょうか?
結論から行くと・・
AGAが原因での薄毛は、食べ物での予防はむずかしい。
AGA以外が原因での薄毛は、食生活や生活習慣の見直しにより予防は可能。
ということになります。(シャンプーであっても同じことが言えます。)
では反対に、AGA以外での薄毛の場合、どのような方法をとれば予防可能なのかを見ていきます。
ハゲ予防の食べ物の存在
髪の毛を形成しているのは、タンパク質・ビタミン・亜鉛など、さまざまな栄養素。普段の食事の影響は間接的に徐々に髪の毛の成長に影響を及ぼしていきます。
このことから、最も身近でかつ重要な薄毛予防・改善対策は食生活の見直しです。
したがって、髪の毛の成長を阻害するような食べものの摂取を減らし、栄養のバランスがとれた食べものを摂取し続けることで薄毛の予防や改善の可能性を高めてくれます。
抜け毛の原因となりやすい食べもの
髪の毛に十分な栄養が行き届かなければ、やがてその髪はやせ細り、しっかりとした太く長い状態になる前に抜け落ちてしまいます。
抜け毛が増えるということは、生え始めから抜けるまでのヘアサイクルが短い髪の毛が増えるということです。
それでは、どういった食生活をしてしまうと、髪の毛に栄養が行き届かず、抜け毛が多くなってしまうのでしょうか?
以下、抜け毛(薄毛)の原因となりやすい食べものです。
- カップ麺
- コンビニ弁当
- ジャンクフード(ハンバーガー等)
- スナック菓子
- 脂っぽい食べもの(ラーメンや揚げ物等)
- 砂糖を多く使った食べもの(ケーキやジュース等)
基本的に、化学調味料や添加物、油分が多く含まれている食品を摂取すると、血液がドロドロになり血流がスムーズに流れなくなってしまいます。
栄養は血液に乗って体中に行きわたるので、こうした食生活を続けることで、最低限必要な栄養が髪の毛に届いてくれなくなるのです。
また、お菓子やケーキに代表される甘いたべものを摂取すると、その糖分を分解するために、ビタミンBを大量に消費することになります。ビタミンBの喪失は皮脂の過度な分泌を起こし中性脂肪の増加につながり血流が鈍ります。
髪の毛のハリやコシが失われるだけでなく、抜け毛・薄毛につながっていくのです。
次の日かなりの確率で生え際付近に吹き出物ができます。でもやめられません・・
ハゲ予防に必要な栄養素と食べもの
薄毛の予防とは、言いかえれば『髪の毛に必要な栄養素を行き渡らせること』です。
それでは、必要な栄養素とは一体どのようなものなのか見ていきます。
薄毛予防とたんぱく質
髪の毛を形成する主な成分は、18種類のアミノ酸からできた『ケラチン』というたんぱく質。
このケラチン(たんぱく質)は、髪の毛をつくるためには必要不可欠な成分です。当然のことながら、必要不可欠な成分が行き届かなければ、髪の毛は十分に成長できず、細く短い未熟な状態で抜け落ちてしまいます。
【ケラチンの生成】
食べものから摂取されたたんぱく質は、体内で一度、アミノ酸に分解される。
分解されたアミノ酸が再び結合することでケラチンが形成。
ケラチンは髪の毛はもとより、皮膚の主成分でもある。
したがって、髪の毛の成長を考えるとき、まず最初に積極的に摂取していくべきものはたんぱく質ということになります。
以下、たんぱく質の含有量の多い食品です。
- 肉類
- 魚介類
- 大豆製品
- 乳製品
- 卵
肉などの動物性たんぱく質はもちろんのこと、大豆製品などの植物性たんぱく質も、バランスよく摂取することが大切です。
納豆による薄毛予防や改善効果はよく聞くところ。納豆で髪が増えたり生える人はいても、納豆が原因でハゲる人はなかなか見つけられないよね。
それは納豆歴30年以上の私がハゲたからです。
その他にも『亜鉛×納豆=髪の毛フサフサ』『キムチ×納豆=育毛効果』『納豆×唐辛子=発毛実感 』『納豆で生え際復活!』など、納豆には薄毛の救世主として祭り上げられているふしがありますが、私の実体験からすると、どれも無理があります。
ちなみに新卒で入った会社を若気の至りでやめてしまった私はお金がなかったので、毎日のように納豆キムチをご飯にのせて食べていましたがハゲ進行は止まらなかった経験があります。
ちなみに『卵を生で食べるとハゲる』といったウワサが一時期あったけど、これは、卵の白身に含まれているアビジンという成分が、体内で髪の毛に必要な栄養素を奪ってしまうところから来ているよ。
ただ、その奪われる栄養素の量は微々たるものだから、それだけでハゲることは絶対にありえないけどね・・。
要するに『髪を作るのはたんぱく質!=そのたんぱく質がたくさん含まれているのはきな粉や納豆!』というロジックから、『納豆やきな粉=ハゲ治る!』につながっています。
『きな粉で薄毛改善効果を実感』や『黒ごまきな粉で発毛実感』だったりを聞くけど、もし本当だとしても、それはAGAではない薄毛の人が、過不足していたたんぱく質を豊富に摂ったことで、薄毛に効いたパターンだよ。
まぁ、それでもAGAによるハゲの場合だと、きな粉で生え際やM字ハゲは改善しないけど・・。
薄毛予防とビタミンB群
ビタミンBは、新陳代謝を高め髪の毛の成長のサポートをしてくれます。特にビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸へ分解してくれる栄養素なので、髪の毛の形成にはとても重要なサポート役です。
以下、ビタミンB6の含有量が多い食品です。
- レバー類
- 貝類
- きのこ類
他のビタミンB群の働きは、以下のとおりです。
ビタミンB群 | 効果 |
ビタミンB3・B9・B12 | 頭皮の血行を良好に保つ |
ビタミンB5 | 毛母細胞の働きを活性化 |
ビタミンB7 | 毛細血管を拡張し血流をスムーズにする |
ビタミンB2・ビタミンB6 | たんぱく質をアミノ酸へ分解 |
薄毛とビタミンA・ビタミンE
ビタミンAには抗酸化作用があり、頭皮の老化を防いでくれます。
以下、ビタミンAの含有量が多い食品です。
- ほうれん草
- モロヘイヤ
- 小松菜
- にんじん
ビタミンEも同様に抗酸化作用があり、さらには血行促進作用もあります。
以下、ビタミンEの含有量が多い食品です。
- ナッツ類
- オリーブ油
- 黒ごま油
- なたね油
たんぱく質だけでなく、ビタミンBにビタミンAとビタミンEまで。
理論上、ごまにはこれらすべての栄養素が入っています。
ただし、同じ栄養素でも、異なる種類の食べものからバランスよく摂取することこそが、健康的な食生活につながる点には注意が必要です。
薄毛予防の観点からいけば、ごまはかなりのハイスペックと言えます。しかしながら、ごまもAGAの改善はしてくれません。
黒ごまきな粉で育毛発毛!男性の髪の毛に効果抜群!さよなら抜け毛!など、心躍らされるような話題がネットにゴロゴロありました。
挙句の果てには、黒ごまきな粉豆乳や、黒ごまきな粉牛乳や、黒ごまきな粉アーモンドなどありましたね・・。
効果があるなら今頃AGAクリニックなど誰も通っていませんが・・。
黒ごまも白ごまも、あと金ごまも、ほとんどその栄養価に差はないよ。
シナモンにもごま同様、髪の毛の成長に良い栄養素がトータル的に入っています。
薄毛予防ではシナモンもよく登場する食べもののひとつです。
変わった人ではシナモンを直接頭皮にすり込みマッサージをするなど。
安直な行動のようにもみえますが、それほどまでに、ハゲに悩まされるという気持ちはワラにもすがる思いなのです。
もちろん私もシナモンを頭皮にすり込んだくちです・・。
薄毛とIGF-I
『IGF-I』とは、骨、皮膚、筋肉、内臓、神経などにも存在するインスリン様成長因子のことで、発毛を促す働きがあり、発毛因子とも呼ばれています。
以下、IGF-Iを含む食品です。
- ヨーグルト
また、ヨーグルトは腸内環境も整えてくれます。『腸は第二の脳』といわれるほど、近年では”腸”の働きに注目が集まっているので、健康面を考えた際、ヨーグルトはとりいれておいて損はない食べものだと言えるでしょう。
IGF-Iがどこまで効果を発揮してくれるかは未知数だけど、腸内環境を整えるという意味だけで考えてみても、ヨーグルトはプラスだよ。
その他ウワサの薄毛対策できる食べもの
もはやここまでくると、どんな食べものでも、それなりに何かしらの栄養素があるので、言ったもん勝ちのような様相を呈しています。
特定の成分を摂取することが髪を育てたり、髪を黒くするという話には、科学的な根拠がないと考えたほうがいいでしょう。
そうです。世の中言ったもん勝ち、というよりも、言っても責任をとらなくてよいという風潮のもと、さまざまなウワサがたれ流されているのです。
- お酢はハゲる
- かたや、お酢は髪の毛に効果的
- 黒酢は発毛効果が期待できる
- 肉の食べ過ぎはハゲるが鶏肉なら薄毛が治る
- バターはハゲるし薄毛になるとマツコが言っていた
- 薄毛予防は野菜で完ぺき
- パイナップルで薄毛改善
- 薄毛予防にはレバーが正解
- きゅうりが意外に薄毛予防に効果あり
- チーズは薄毛の大敵よ
ウワサを拾い上げるとキリがないので、ここまでにしておきます。
しかしながら、これらが全てウソだとも言い切れません。人はみなそれぞれ個別の体質や生活環境、食習慣があります。
人によっては、その食べものが薄毛改善につながったり、またある人は、同じ食べものでも薄毛進行につながったり・・。
結局、万人受けする食べものというのは存在しないのです。アレルギーの有無がその典型ですね。
食べもので薄毛予防効果が発揮されない場合
髪の毛の成長に大切な栄養素を継続して摂取したにも関わらず、薄毛の予防や改善につながらない場合も多々あります。
このような時は、どういった理由で薄毛が進行してしまっているのでしょうか。
- AGA体質である
- 暴飲暴食グセである
- 過度な喫煙習慣がある
- 過度な飲酒の習慣がある
AGA体質で薄毛が進行している場合、どれだけ食事の栄養素に気をつかった食生活をしたとしても薄毛は進行してしまいます。
残念ながら食べものを変えることによるAGAの予防は不可能です。
それは、AGAの性質を考えると仕方のないことではあります・・。
【関連記事】AGAと他の脱毛症との違いは?ハゲる人の兆候も含めて徹底解説!>>
また、髪の毛に良い栄養素を摂れるだけとろうとして、暴飲暴食することは頭皮にとっても身体にとっても逆効果となります。
暴飲暴食は肝臓や胃腸を弱らせ、体全体の正常な血液循環を鈍らせてしまい、せっかく摂取した栄養素が髪の毛に行き渡らなくなってしまうのです。
過度な喫煙習慣や飲酒の習慣も同様であることから分かるように、身体に悪いことは、大概頭皮にとっても悪影響となります。
食べものは薄毛予防のサポート役
ここまでご覧いただいた、これらの食べもの(栄養素)は、あくまでも『髪の毛の成長の助けになるもの』です。
髪の毛の成長の一助にはなりますが、薄くなった髪の毛をモッサモッサと生えしてくれるわけではありません。
ただし、人によってはAGA体質ではないにも関わらず、徐々に薄毛が進行している場合があります。食生活の乱れによる悪影響が起因している可能性があるので、食生活を正常に戻しバランスの良い栄養素の摂取に努めることで、少しずつ薄毛を予防していくことは可能です。
食生活と相乗効果のある抜け毛対策
簡単にまとめると、AGAが原因ではない薄毛の場合は、食べもの(栄養素)のバランスを意識することで、薄毛が予防できる可能性があるということ。
要するに身体を建康に保つことが重要なのです。
したがって、日常的な軽い運動、適切な睡眠時間の確保、こうしたことも併せておこなうことで、より健康的なからだづくりにつながります。
AGA以外の薄毛では、まずは健康状態をマイナスからゼロまで戻すことが最重要です。
薄毛を予防し育毛につながる食事療法はあれど、”発毛”を促す食べものはありません。
ハゲ予防のシャンプーの存在
シャンプーに関しても『食べ物』と同じことが言えます。
すなわち・・・
AGAによる薄毛の場合は予防不可能。
AGA以外の薄毛の場合は予防できる可能性あり。
よく、シャンプーで栄養補給的なCMを見かけることが多いですが、基本的にシャンプーに配合されている栄養素が髪の毛や頭皮に浸透することはほぼないと見るのが現実的です。
でもみんな、そんなことはしないよね!
栄養は体内から血液を通して体中の必要な場所へ運んでもらう。これしか効果的な方法はないよ!
これはシャンプーの栄養が効いたのではないでしょうか?
たしかに手荒れなんかでも栄養の入った保湿クリームを塗ると比較的早く治ることがある。ただこれは栄養というよりも”保湿”という部分がとても効果的である面が大きいよ。
シャンプーも一緒で、より頭皮にやさしく保湿性が優れているもののほうが頭皮に刺激を与えなくて済むからおすすめだ。
おそらくその人は元々洗浄力が強く頭皮に負担のかかるシャンプーを使ってたんじゃないかな。そこから頭皮にやさしいシャンプーに変えれば、おのずと頭皮の負担は軽減されて頭皮環境が修復され整うことで抜け毛が減っていったと見てとれるよ!
しかしこれは、あくまでAGA以外で薄毛が気になりだした人の話です。すなわちAGA以外で薄毛予防をしたい場合にはシャンプーを頭皮にやさしいものにすることで一定の予防効果が期待できるでしょう。
注意が必要なのは、AGAによる薄毛を予防出来るシャンプーは現代科学ではまだ存在していないということです。
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