すべての病気は腸内環境から!という風潮が昨今では主流となってきています。
腸内環境を整えると風邪をひかない!とか。
腸内環境を整えると花粉症が治る!とか。
腸内環境を整えるとガンにならない!など。
この流れを受けて、腸内環境を整えると薄毛が治るというにわかに信じがたい情報も錯綜しています。
ということで、腸内環境と薄毛の関係を見ていきましょう。
腸内環境で抜け毛を防げる?
『腸内環境を整えると抜け毛が減ってハゲが改善する!』、『発毛の腸内革命!』、薄毛で悩んでいる人ならば一度は聞いたことがあるフレーズだと思います。
たしかに、腸は『第二の脳』とも言われており、近年では腸に対しての認識が大きく変わってきているのです。
薄毛が改善する以外にも、『腸内環境でアトピーが治る!』『腸内環境でガンが治る!』等など、そうした書籍なども書店に並んでいたりと、取り上げ始めたらキリがないほどです。
ただし、結論からいくと腸内環境をどうのこうのしたところで抜け毛や薄毛は改善できませんし発毛もしません。
比較的、腸内環境のバランスが取れた食生活をしていた1970年代の人たちにも薄毛の人が多く存在していることが何よりもの科学的実証です。
しかしながら、腸内環境を整えることは健康にとってとても良いことであり、それは回り回って薄毛にも良い効果が見込めるという可能性はありえます。
重要なのは、腸内環境に良い栄養をとりまくる!ことではなく、腸内環境の細菌バランスをちょうどいいあんばいに保つことです。
具体的にはどういうことなのか見ていきましょう。
腸内環境は抜け毛や薄毛への影響に重要な存在?
人間の腸内には、『善玉菌』『悪玉菌』『日和見菌』の3種の菌が存在しています。
- 善玉菌:消化機能を助けたり免疫力を高めたり・・
- 悪玉菌:身体にとって悪影響を及ぼす物質を発生させたり・・
- 日和見菌:身体にとっていい影響がなければ悪い影響も及ぼさない・・
パッと見でいくと、『善玉菌をたくさん増やしまくれば身体に最強!』と思いがちですが、この見解は残念ながら間違っているのです。
何ごともバランスが大事。
これら3種の菌がバランスよく共存している状態が『腸内環境(腸内フローラ)のバランスのとれた状態』と言います。
・『善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7』
・『善玉菌3:悪玉菌1:日和見菌6』
健康的な状態は血液を通して様々な栄養を体内に行き渡らせてくれるんだ。
こうした状態なら髪の毛(毛髪)、特に毛乳頭に必要な栄養を十分に行き渡らせてくれると簡単に想像できるね!
反対の見方をすれば、腸内環境のバランスが崩れていれば、髪の毛(毛髪)はもとより、皮膚や筋肉などにも栄養がうまく行き渡らず、とても不健康な状態となります。
腸内環境のカギとなるのは日和見菌(ひよりみきん)
日和見菌そのものの存在は身体にとって毒にも薬にもなりません。
ただし、この日和見菌は群集心理で動く大衆のような動きをします。善玉菌が優勢の時は善玉菌に加勢し、悪玉菌が優勢の時は悪玉菌に加勢し・・といった具合にです。
善玉菌の代表・乳酸菌が及ぼす抜け毛や薄毛への効果やメリット・デメリット
善玉菌の代表として名高い菌に『乳酸菌』があります。
テレビやCMで乳酸菌は神様のように祭り上げられていますが、なんでもかんでも乳酸菌であればOK!という流れには注意が必要です。
理由としては、
- 乳酸菌といっても身体に必要な栄養素を食べてしまうものもある
- 数ある乳酸菌の中で自分に合う乳酸菌・合わない乳酸菌がある
- そもそも腸内環境はバランスが命なので善玉菌である乳酸菌のとりすぎはバランスを崩す要因になる
といったものが挙げられます。
とは言うものの、基本的に現代人の生活は腸内環境を悪玉菌に支配されがちです。ですので、善玉菌である乳酸菌を外部から意識してある程度とりこむことは理にかなっています。
バランスをとりなさい!って言われても中々むずかしいところだよね。
この東京砂漠・・ストレス社会・・、普通に過ごしていても悪玉菌は勝手に増えそうです・・。
腸内フローラが作り出す薄毛に良い栄養素
腸内環境における細菌の様相のことを『腸内フローラ』といいます。
人間には腸内で、ある程度の栄養素を自ら生成する能力があり、腸内フローラを整え理想的な腸内フローラにすることで、その生成能力は上がるのです。
では、腸内フローラがつくりだす栄養素に薄毛予防や育毛効果はあるのでしょうか。
ビタミンB群が抜け毛や薄毛に効果的
ビタミンB群の中でもビタミンB6はたんぱく質を髪の毛(毛髪)に変えてくれる効果があります。また、ビタミンB5には皮脂の分泌を抑え、頭皮を保湿してくれる効果が期待できるのです。
ビオチンが抜け毛や薄毛に効果的
ビオチンは別名:ビタミンHやビタミンB7と呼ばれています。アミノ酸の代謝や皮脂の分泌を抑える働きがあり、皮膚や毛髪の生成に一役買ってくれるのです。
ビタミンKが抜け毛や薄毛に効果的
ビタミンKには血管を強くし血流をよくしてくれる効果があります。すなわち、髪の毛(毛髪)に必要な栄養素をしっかりと届けてくれるのに力を発揮してくれるのです。
エクオールが抜け毛や薄毛に効果的
エクオールは『スーパーイソフラボン』とも呼ばれている女性ホルモンに似た成分です。
エクオールは大豆製品に含まれるダイゼインというイソフラボンの一種と、腸内細菌が合わさることで合成されます。
女性ホルモンの働きを助けてくれるので、女性の薄毛(FAGA)に有効的であると考えられているのです。
【関連記事】女性の薄毛(FAGA)についてはコチラ>>
でもこれはまだウワサレベルのお話だから、もう少し科学的根拠が証明されるまでは、あまり効果を期待しないほうが無難だね。
エクオールを体内でつくれる人は数少ない
大豆製品を摂取した際にエクオールを体内で生成できる人の割合は、日本人で約5割、欧米人で約2~3割と言われています。
したがって、エクオールの生成についてはあまり期待せずにいた方が懸命です。
腸内環境を改善する方法
腸内環境のバランスを整え、少しでも抜け毛や薄毛の改善をひと押しできれば・・とお考えの場合、一般的には以下の手法がスタンダードです。
- 食物繊維を意識的に摂取
- 自分に合う乳酸菌を見つけ定期的に摂取
- 運動し腸のぜん動運動を活発にする
食物繊維は善玉菌のエサとなるので、自前の善玉菌を増やすにはもってこいです。
さらに、食物繊維は老廃物を体外へ排出してくれる効果もあるためキレイな肌を保つことにも優れています。
前述の通り、乳酸菌には豊富な種類が存在し、自分の体質に合う合わないが顕著です。
色々な乳酸菌を試してあなた自身に効果的なものを探すことが大切です!
腸のぜん動運動に関しては、信憑性がどこまであるのか疑問ではあります。
ですが、『腸マッサージで便秘改善』が一定数の割合で実証されている以上、やはり外的な筋肉運動は腸の動きを活性化させ、そうなることで腸内細菌たちが元気になることは考えられるのですね。
血液と抜け毛や薄毛の関係
こうした腸内環境を整えてあげることで身体全体のバランスも良くなっていきます。
血液の成分は腸内でつくられた栄養素からできているので、健康な腸内からつくられた栄養素たちが血液として頭の血管へ流れれば、おのずと毛根にしっかりとした栄養が行き渡るのは当然です。
毛母細胞は毛細血管から栄養分を吸収しながら増殖、分化を繰り返して毛髪を作り、上に伸びています。
これが、毛髪の伸びる仕組み。
でも、腸内環境のバランスが継続的に崩れ落ち続ければ、基本的な栄養素を運ぶ仕組みが壊れてしまう・・
そうなってしまっては最低限の栄養すらも頭皮に届かなくなっちゃうから、生活する上である程度は腸内環境のことを意識して健康的に生きてくことは忘れずに!
腸内フローラの判定方法
最後に、絶対とはいえませんが腸内環境のバランスが適正に保たれているかを、外部から判定する方法を見ていきましょう。
判定方法は『便の状態』で判断します。
- バナナのような形
- 黄色に近い色合い
- 歯磨き粉のようなかたさ
- あまり臭わない
- 水に浮いている
排泄した便の状態が、上記項目に限りなく当てはまっているようであれば、一般的に腸内環境が整っているとされています。
まとめ
・EM菌を河川にまくと水質が改善
・EM菌を土にまくと栄養豊富な土壌が完成
・EM菌はカビを抑制
・EM菌は放射能を軽減
・EM菌は乳がんの進行を抑制
EM菌の正式名称は有用微生物群(effective microorganisms)って言うみたい。1994年に琉球大学の先生が発見したんだって。
見ても分かる通り、これが本当なら世の中を変えてしまうほどの効果が期待できるし、なんだかハゲにも効果があるとか・・
でも現段階では、EM菌の科学的根拠などはハッキリされていないんだ。
信じるか信じないかは10年後20年後になてみないとわからないね・・。
”薄毛と生活習慣”に関する記事もよかったら参考にしてみてください!