AGA治療という言葉がCMでバンバン飛びかい、当たりまえのように薄毛が治るという時代がくることを誰が予想できたでしょうか。
当時は、カツラや増毛、育毛サロンなどが全盛の時代でしたが、そのどれもが科学的根拠のない、いわゆる民間療法と呼ばれるものでした。
そんな中、昨今当たりまえになっているAGA治療ですが、未だその効果に懐疑的な人も少なくありません。
その理由は先に述べたような『カツラ・増毛・育毛サロン』などの民間療法と、AGA治療とを、同じようなものだと誤解している人が多いためです。
AGA治療は無駄だし嘘だし効果なしなのか?
結論からいくと、AGA治療は現代の科学医療において最善で最も効果的な薄毛対策です。
各国の臨床試験からフィナステリドは人種に関係なく効果が現れることが分かっています。明らかな効果が現れるのは、投与後6ヶ月から1年ほどである点も各国共通しています。
薬による治療が現状最も効果がでるAGA対策
現代医療でもっとも効果がでるAGA対策は治療薬による治療法になります。
むしろ、こうした薬による治療方法以外は科学的根拠に乏しく効果が期待できません。AGAによる薄毛を改善するには、まず薬による治療が大原則となるのです。
ガイドラインが示す薬による治療の推奨度
薬による治療がAGA改善に大きく関与するという事実は、日本皮膚科学会が発行しているガイドラインで、科学的根拠とともに示されています。
ガイドラインでの推奨度は、A(行うよう強くすすめる)から、D(行うべきではない)までのランク付けによる評価です。
薄毛を改善するためのさまざまな手法が評価されている中で、一般的なAGA治療で使用するフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルといった成分は、軒並み最高評価『A』にランクづけされています。
完治率100%ではない
残念ながら世の中に100%というものは存在しません。科学的根拠に裏打ちされているAGA治療薬でさえも、1000人中1000人に効き目があるとは限らないのです。
腹痛なのに風邪薬を飲むのと一緒だよ。そうした人たちを含めると、世の中の薄毛人口の100%を薬で改善させることはできないってわけだ!
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AGAの遺伝的要素
AGAは遺伝する?
答えはイエスです。
身体の一部一部が、親や祖母・祖父に似てくるのは遺伝によるもの。体内ではこうした遺伝がおこなわれており代々血がつなれていきます。
AGAは、DHTという悪玉男性ホルモンと男性ホルモン受容体との結びつきが強ければ強いほど薄毛になりやすくなるという体質のことです。
体質による遺伝はAGAも例外ではなく、薄毛になりやすいAGA体質も遺伝することがわかっています。
昔から、親がハゲだと自分もハゲるという言い伝えはあながち間違っていないのです。
ただし、当然ながら色濃く遺伝する場合と少しだけ遺伝する場合があり、見た目や感覚でその強弱はわかりません。よって、親族がAGA体質だからといって100%自分もAGAになってしまうとも言い切れない点には注意が必要です。
AGA治療をしても薄毛が改善しないケース
個人で薄毛の原因は異なります。AGA体質による薄毛はAGA治療薬で大幅に改善可能ですが、AGA体質が原因ではない薄毛に関しては、いくら薬を使っても改善は見込めません。
それでは、AGA以外の薄毛にはどういったケースがあるのでしょうか。
毛根が死滅するケース
1本の髪の毛は毛根から作られますが毛根には寿命があります。
髪の毛を作る毛根は『成長期→退行期→休止期』という一連の流れを1周とするヘアサイクルで成り立ち、一生のうちに繰り返されるヘアサイクルの回数は40~50周と言われているのです。
人は誰しも40~50周のヘアサイクルが終了すると、毛根はその使命を終え力尽き、以降、髪の毛をつくることはできなくなります。
そうすると若いうちに40~50周のヘアサイクルが終わってしまい、それ以降はいくらAGA治療薬を用いても薄毛は改善しなくなってしまうよ・・。
加齢により毛母細胞の働きが低下するケース
毛母細胞は髪の毛を成長させる細胞のこと。毛母細胞が分裂を繰り返すことで髪の毛は成長していきます。
したがって太く長い髪の毛を生やすには、この毛母細胞の働きがカギとなります。ですが残念ながら、毛母細胞の働きは加齢とともに衰退の一途をたどるのです。
こうした状況の場合、いくらAGA治療薬を用いても薄毛の改善は見込めません。
個人輸入代行で購入した薬を使用するケース
ネット通販のような気軽さで海外の医薬品が安く購入できる時代です。
海外医薬品を仕入れ、ネット上で販売している業者を個人輸入代行業者と言い、こうした販売業者から商品を購入すること自体は違法ではありません。
しかしながら、個人輸入代行業者で販売されている商品の中には『効果のない偽物』が混在しているのも事実です。
当然ですが、偽のAGA治療薬をいくら使用し続けたところで効果はないため薄毛は改善しません。そのうえ、その期間も薄毛は進行していきます。
WHO(世界保健機構)の発表では流通している薬の薬1割が偽物だという調査結果がでているのです。
しっかりと本物の薬で薄毛を改善していくためには、正規のルートでAGA治療薬を入手することが求められます。
必要な栄養が髪の毛に届いていない
そもそも過度な栄養不足は薄毛のもとです。
骨や筋肉などの成長に栄養が必須だということと同じように髪の毛の成長にも栄養は必須となります。AGA治療薬はあくまで薄毛の原因を抑制したり、栄養を髪の毛に運ぶために血流をよくしたりしてくれるものでしかありません。
最低限の栄養素はしっかりと摂るようにしましょう。
AGA治療と相乗効果が見込まれる治療方法
ここまで薬で薄毛が改善できないケースを見てきましたが、そのほとんどが少しの心がけで回避することができ、また早め早めに治療を始ておくことで避けることが可能です。
そして、AGA治療は他の薬と併用することで薄毛の改善率を大幅に上昇させることができます。
他の治療薬を併用
現在もっともAGA改善効果の実績がでている治療方法は『フィナステリド』と『ミノキシジル』の併用です。
- フィナステリド成分(プロペシア等の商品):薄毛の進行原因をブロック
- ミノキシジル成分(ミノキシジル外用薬):外側からのアプローチで髪の毛を生やす
- ミノキシジル成分(ミノキシジルタブレット型):内側からのアプローチで髪の毛を生やす
フィナステリドとミノキシジルの成分を併用することで、より早く、より効果的にAGAの改善が認められることが実証されています。
したがって、現状最も効果がでるAGA対策は、このフィナステリド及びミノキシジル成分を使った治療法なのです。
育毛メソセラピーを併用
育毛セラピーはAGAに効果的な成分を調合した薬剤を頭皮に直接注入する治療法です。
まだまだ価格が高いので、広く一般に普及している治療方法ではなく、効果についても現状治療薬に比べると実績が少ないです。しかし、今後普及していく可能性は大きく秘めています。
もしそうなった場合、薬と育毛セラピーの併用はAGA改善に多大なる良い影響を与えることになるでしょう。
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AGA治療と相乗効果が見込まれる民間療法
ここまで何度も申し上げている通り、AGA治療には薬による治療方法がもっとも効果的です。
100%とは言えないものの、薬や医療に頼らない民間療法でAGAによる薄毛が治る可能性はほぼ期待できません。
ただし、AGA治療薬を使っていく過程では、不摂生を極めた身体よりも健康的な身体の状態の方が、より改善が望めることは明白です。
あくまでも補助的な要素にしかすぎませんが、薬と併用していくと良い民間療法にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
禁煙
最近では『タバコを吸ったほうが建康になれる』なんて話も聞きますが、AGAを改善するにあたりタバコはやめたほうがよいアイテムの一つです。
以下、AGAとタバコの関係です。
- タバコを吸うとビタミンCが破壊される
- タバコを吸うとたんぱく質の生成が阻害される
- タバコを吸うと肝機能が低下し血管が収縮する
- よって、必要な栄養が頭皮に行き渡りにくくなる
薄毛改善にむけて、少しでもマイナス要素をなくしていくのであれば喫煙はおすすめできません。
適度な運動
過度な運動はそれだけで身体へ大きな負担をかけます。
しかしながら、毎日定期的に少し身体を動かすような適度な運動をすると血行の流れがスムーズになるので、髪の毛の成長に必要な栄養が頭皮に行き渡りやすくしてくれる可能性は大きいです。
十分な睡眠とストレス軽減
睡眠不足は自律神経の乱れやストレスの原因となることがわかっています。
ロシア人男性の寿命が短いのは、地域がらその極寒により、冬の間は自律神経が乱れストレスとなりうつ状態が続くためだという報告もあるほどです。
睡眠不足もまた自律神経を狂わせます。寿命に影響するということは身体に悪い影響を与えているということです。そんな睡眠不足が髪の毛の成長に良いはずがありません。
バランスの良い食生活
こちらは薄毛改善の民間療法に必ずと行っていいほど登場する手法。結論からいくと、食生活の改善だけで薄毛がなんとかなることはありません。
しかし、身体のすべては栄養素をもとに作られています。
髪の毛も身体の一部なのでカップ麺などの食生活を続けていれば栄養は偏り、なによりもAGAとは違う理由で薄毛になっていく可能性が高くなります。
したがって、最低限で良いので食生活を意識することは大切です。
育毛マッサージ
こちらも薄毛改善の民間療法で必ずといっていいほど登場する手法。AGA治療が登場する前は、ほとんどの育毛サロンがこの育毛マッサージをうたっていました。
結果からすると、育毛マッサージで薄毛が改善することはありません。
それが回り回って自律神経の乱れを整えることにもつながっていく可能性があるので、リラックスタイムをつくるという意味での育毛マッサージであれば、しないよりかはした方が少しは薄毛改善の足しになるといったところです。
AGAの都市伝説
AGA治療薬については科学的根拠があるにも関わらず、一部では、未だに都市伝説めいた言われ方をされています。
人は自分の知らないことに対し不安や恐怖を感じる生き物です。
AGAについての知識がなければ、『AGAの飲み薬は効果があるのか?ちゃんと効くのか?治らないんじゃないのか?』、色々なことに想いを張りめぐらせてしまいます。
AGA治療は効果の出始めこそ遅いものの、薬だけで劇的に薄毛を改善させる効果があるのが特長です。
既にあんまりにも頭皮がツルツルの場合以外は、ゆっくりとでも頭皮が黒くなっていく。このことは多くのクリニックや皮膚科で実証済みだから安心していいよ!
一般的な都市伝説
よく言われているものでは以下のようなものが挙げられます。
- AGAはウソで科学的根拠も存在しない
- AGA治療薬は効果なしだし生えてこない
- AGA治療薬は効かなくなる
- AGA治療は逆効果
- 育毛ストレッチでハゲは治りる
- 頭皮の血行促進ストレッチで髪は生える
どんな病気やケガの治療であっても、薬を嫌い自然治癒力に頼る人は存在します。こうした選択は個人の価値観の問題なので良いとも悪いとも言えません。
しかし、そうした個人的感覚をそのまま世の中に波及させようとすることには賛同できないのも事実です。
使うとハゲる都市伝説
よく言われているものでは以下のようなものが挙げられます。
- ドライシャンプーを使うとハゲる
- サプリを飲むとハゲる
- ミノキシジルを塗ると短い毛が多くなり細毛化する
- AGAはヘルメットの使用が原因
- AGAはお酒が原因
- AGAはおデブになる
これらはどれも科学的根拠がありません。
『薄毛とシャンプーとハゲ』に関係は全くないです。
重複しますが、何ごともバランスが大切です。シャンプーの使用やサプリの服用や飲酒は、どれも度が過ぎれば身体に悪影響がでます。やりすぎた結果、薄毛になってしまっている場合が多いです。
流れとしては、ミノキシジルを使用すると、もともと弱って細毛化した髪の毛が抜け落ちるので、その抜け毛を見て『細毛化した!』と思い違いをしている場合が多く見受けられます。
都市伝説っぽいですが、実は正しいウワサに『AGA治療でまつ毛や眉毛が長くなった!』というものがありますが、これはミノキシジルが持つ多毛症という副作用がもたらす副産物です。
頭皮の血行促進の効果は、ミノキシジルの効能にもあるように、発毛という観点では正論でもあるよ。
ただし、だからといって頭皮をゴシゴシとマッサージするのは毛根が痛めつけられるだけだし、そんなことぐらいじゃ血行はよくならない!逆効果になることを覚えておこう!
オナニーでハゲる都市伝説
誰もが聞いたことがある『オナニー×ハゲ』の都市伝説。
『おな禁でm字ハゲが治る!』『おな禁で髪質が変わった!』などなど・・。おな禁にはげむ薄毛男性は何年経っても跡を絶ちません。
実際、プロペシアとおな禁で頭皮の状況が良くなったとしても、それはプロペシア単体のおかげであると言えます。
そうした時間は何の解決にもつながらず、身体にも毒です。早めにAGAの専門クリニックなどへ相談にいきましょう。