『天は二物を与えず。』という有名な言葉がありますが、世の中には二物どころか二物三物と素晴らしい能力や容姿を与えられている人たちがいます。
その逆で、天から悪い方面の二物も三物も与えられている人も存在しています。
私です。
私は生まれつきクセ毛でデコッパチでAGA体質であり、これはもはや神のイタズラ・・。いえ私からしたらもはやそもそも神ではなく悪魔の仕業として思えません・・
そんな中、クセ毛とAGAの相関関係が噂されているので解説していきます。
くせ毛とAGAハゲの関係
『天パは将来ハゲる。』『くせ毛は髪が抜けやすい。』『縮れ毛はハゲが多い。』『ハゲやすい髪質No1は天パ!』『もみあげくせ毛になってきたらハゲる!』・・、幼い頃からくせ毛だと、一度は言われたことがあるセリフではないでしょうか。
ちなみにこれが直毛であったとしてもハゲる噂はあり、『猫毛は将来ハゲる。』というセリフさえあります。
結論からいくと、くせ毛とハゲ(AGA含む)の関連性に対する科学的根拠は全くありません。
ただし、AGAで薄毛になっていく過程を紐解いていくと、こんな根拠のないウワサ話がなぜ古くから言い伝えられているのかが少し見えてくるのも事実です。
旧約聖書にも「髪のパワーについての記述があります。紀元前11世紀頃の物語で、サムソンという怪力男にほとほと手を焼いていたペリシテ人は町娘デリラにサムソンの髪の毛を剃らせました。
髪の毛を失ったことでサムソンの”怪力”は無力化されたのです。
(「サムソンとデリラ」作:イタリア画家カラバッジョ)
ここからは様々な視点から『くせ毛とハゲ(AGA含む)』について見ていきます。
柔らかい髪質のくせ毛と薄毛の関係
柔らかい髪質はそれだけで弱々しく見えるので、薄毛になっていきそうな気配をかもしだしている・・
ただのイメージにしかすぎない話ですが、実は考えられる関連性が存在しているのです。
AGAはその性質上、知らないうちに髪の毛が細く短くなりどんどん弱々しくなっていきます。イメージとしてはピンとした針が細い糸のような状態になっていくニュアンスです。
【ビフォー】
【アフター】
少しぼやけてしまっていますが、太さが断然違うのがお分かりいただけるでしょう・・。
これは、AGAにより正常なヘアサイクルが崩壊したことで、髪の毛が成長するための栄養分が最低限すらも行き届かなくなることで発生します。
ちなみに、髪のボリュームはシャンプーでどうにかならないってことにも注意が必要だ!
わたしたちの知っている黒々とした健康的な髪の毛が成人だとすれば、赤ちゃんのような貧弱な状態でその生命を終えてしまうイメージです。
私は昔から、前髪もくせ毛でおでこが広いということでハゲて見えました。まだハゲる前だったにも関わらず・・。
髪型を短髪にすればどにかなるかとも思ったのですが、それだとおでこが広いのがもろバレするので、何もできなかったという若かりし頃です・・。
ちなみ、頭頂部もくせ毛だったので、つむじがハゲてるように見えやすかったです・・。
不遇・・。
くせ毛の原因とメカニズム
くせ毛の原因には大きく分けて3つの種類があります。
- 先天性によるもので毛根の形が曲がっている
- 後天性によるものでAGAなどの薄毛が原因
- 後天性によるもので加齢が原因
くせ毛と一言でいっても、その原因はまちまちなのです。
先天性によるくせ毛
生まれつきくせ毛の人がこのパターンに当てはまります。
髪の毛はその一本一本が毛根を起点に生えており、毛根の形状は個人個人でみな少しずつ異なるのです。
世の中に『ド直毛』という人は少なく、大なり小なり皆くせがあるというのは、そうした理由が前提にあります。
先天性のくせ毛の人は、この毛根の形状が真っ直ぐではなく、少しいびつな形をしているので、生えてくる髪の毛もいびつになり、くせが出てくるのです。
AGAによるくせ毛(後天性)
大人になって髪質が変わってきたら薄毛になるサインかもしれません。成人までは身体も日々成長しているので、その過程で髪質が変わることはよくあります。
しかし、大人になりもはや成長が止まったなかで、髪質だけが変わるということは髪の毛に何かしらの事象が起きていることが考えられるのです。
それではハゲ始めた時に何も気づかなかったかというとそうではありません。
私がハゲはじめたのはサイドの生え際部分からでしたが、当初、その部分がそれまで以上にくせが強くなり細く縮れていました。
そこからは雪崩の如きに生え際が後退したのです。
加齢によるくせ毛(後天性)
AGAによるもの以外にも、加齢によりくせ毛になることもあります。
老化が始まりだすと、それまでの身体に変調をきたしますが髪の毛も例外ではありません。加齢により老化が進むと、毛髪内部のたんぱく質が流出しやすくなります。
結果的に、コルテックス(髪の毛の中にある繊維状のたんぱく質でできている層のこと)の構造自体が変化してしまうので、髪の毛はうねりくせ毛になるのです。
髪の毛のクセを考えるよりも大切なこと
髪の毛の変調というものは、命に全く別状がないにも関わらず、時として命よりも重い悩みとして捉えられることがあります。
髪の悩みは非常に重篤なコンプレックスになりやすいのです。
人は悪いことがあると、その原因となった何かを探し始めます。
突然くせ毛になりはじめ薄毛になった人は、『ハゲたのはくせ毛になったのが悪いんだ!』と思いがちです。
しかし、真実は『これからハゲるからくせ毛になった。』ということであり、くせ毛自体が原因ではありません。
結論としては『くせ毛』に関して何かフォーカスをして考えるのではなく、なぜハゲはじめ(くせ毛)の状態になったかを考えることです。
とは言うものの、一般的に日本人男性の薄毛のほとんどはAGAが原因によるものだと分かっています。
裏を返せば、AGAをどうにかできればくせ毛化した髪の毛ももとに戻り薄毛も改善することができるのです。
【関連記事】AGAとは?これでバッチリ!原因や特徴をわかりやすく解説!>>
くせ毛の種類と特長
(出展:http://styles-kitanarasino.com/post-1065)
くせ毛といっても種類があります。日本人に完全なる直毛という人は少なく、ほとんどの人は大小あれど何かしらのくせ毛をもっています。
自分のもともと持っているくせ毛の感じを知っておくことで、薄毛の前兆となるくせ毛にも気づきやすくなれるのです。
- 波状毛
- 捻転毛
- 連球毛
- 縮毛
薄毛のサインでもあるくせ毛にいち早く気づくためにも、くせ毛の種類を知っておくことは重要です。
波状毛(髪がうねっているくせ毛)
(出展:https://minimodel.jp/r/ukkaqgg/photo?photo_id=kU0u74BeSJsOWiXQwNYyyAU9bi4MTnN6)
日本人に一番多いタイプのくせ毛です。
波打つように髪がうねり、クセの強い人ではウェーブ状になったりカール状になったりもします。
湿度が高い日になると髪が広がりやすい特長があります。
捻転毛(髪がねじれるくせ毛)
(出展:https://hairhapi.com/articles/g2lyq)
波状毛をもっと強くしたくせ毛で、髪の毛がバネの形のようにねじれ切れ毛になりやすいです。
縮毛矯正やストレートパーマがかかりにくく、ヘアアイロンをすると、すぐに髪の毛が切れてしまうという特長があります。
連球毛(髪にデコボコ感のあるくせ毛)
(出展:https://momomaru.com/news/9155.html)
髪の毛の形状が連なったよう形になり、表面がデコボコします。
くせはかなり強めで、クシを通そうとしても途中でひっかかってしまい最後までクシが通らないという特長があります。
縮毛(髪がちぢれる)
髪の毛全体の一本一本がチリチリし、髪質が硬いくせ毛です。
黒人女性に多い髪質であり、髪の毛の太さはかなりしっかりしているという特長があります。
くせ毛の悩みの対処法|解決策
後天性のくせ毛は、そのまま放っておけば薄毛進行に繋がる可能性が高いので、くせ毛をどうこうする前に、まずはクリニックや皮膚科へ行ってAGA治療などの薄毛治療をおすすめします。
【関連記事】AGA治療の内服薬と塗り薬の効果とは?AGAは攻めと守りで食い止める!>>
とは言うものの、後天性だろうが先天性だろうが、くせ毛も髪の悩みとなることは多いです。
薄毛の治療をするにせよ、しないにせよ、『今目の前にあるくせ毛をどうにかしたい!』という場合は、以下の方法があります。
- ヘアアイロン
- 縮毛矯正
- ストレートパーマ
- くせ毛を活かすスタイリング
ひとつひとつ見ていきます。
ヘアアイロン
ヘアアイロンは薬剤を使うことなく、髪の毛をストレートにしてくれるくせ毛にうれしいアイテムです。
ヘアアイロンをすることで、いつでも簡単にストレートヘアにすることができる半面、雨の日など湿気が多い時は、すぐに髪に水分が多く含まれ、すぐにくせ毛に戻ってしまう可能性もあります。
縮毛矯正やストレートパーマ
縮毛矯正は『薬剤+熱』のちからで強制的に髪の毛の形状を変え、ストレートヘアにするものです。
一度、縮毛矯正をかけた髪の毛は長期的にストレートのちからが働くので、手入れなしに長期間ストレートヘアを楽しめます。
くせ毛を活かしたスタイリング
もはや、たたかわずしてして勝つ方法、それは『くせ毛を活かすこと』です。
コンプレックスとなりがちなくせ毛を、あえて味方につけ、そのウェーブや柔らかさを最大限に発揮させられるような髪型にすることで、悩みを解放する手法になります。
縮毛矯正と薄毛の関係
AGA含め、薄毛になる原因はヘアサイクルが乱れること、すなわち、髪の毛に栄養が運ばれてこない状況が継続的に続くことです。
縮毛矯正をするということは薬剤を大量に使うこと。
人工的に作られた薬剤は頭皮や髪の毛に良いはずもありません。髪の毛は当然のように傷み、その結果、髪の毛に運ばれてきた大事な栄養素が外側に放出され、最悪、ダメージを受けた髪の毛は栄養を吸収する力がなくなります。
これはAGA含め、薄毛になってしまうメカニズムと同じ状況です。
【関連記事】AGAと他の脱毛症との違いは?ハゲる人の兆候も含めて徹底解説!>>
縮毛矯正時の注意点
薄毛になる可能性を含んでいる縮毛矯正。
それでもくせ毛をストレートにしたいから縮毛矯正やる!という場合は、以下の点に注意をすると良いでしょう。
- 同時にヘアカラーをしない
- 自分でやらず美容院(プロ)に任せる
- トリートメントをしっかりする
- 縮毛矯正の頻度を下げる
美容院での薬剤で、しかもプロの腕に任せたほうが、髪へのダメージを最小限に防げるよ。
トリートメントもしっかりしてもらい少しでも髪へのダメージを減らす施策が必要だ。
んでもって、元も子もないけど、やっぱり縮毛矯正をかける頻度を少なくすることが一番髪には健康的だけどね!
まとめ
くせ毛とハゲ(AGA含む)の関連性に対する科学的根拠は全くないので、クセ毛だからと言って必ずハゲになるというものではありません。
そもそも『クセ毛だとハゲる』という都市伝説めいたものが生まれたルーツは、『AGAが発症すると髪質がクセ毛になってくる』という事実からきているのです。
簡単にいくと『AGA→クセ毛になる』という事実が『クセ毛→AGAになる』という都市伝説にくるりと変わってしまったといったところでしょう。
ということで、なんか最近クセ毛になってきたなぁ・・と感じた場合はAGAのスイッチが入った可能性が高いので、きちんとAGA治療をはじめる準備をし始めましょう!