AGA治療薬の効果
AGAに悩む男性が日増しに増加する昨今、ちまたではAGAに関する様々な情報が交錯しています。
その中には『AGA治療は効果がないからお金のムダ!』などという意見もありますが、こういった話は効果が出る前にAGA治療をやめてしまった方々の意見です。
AGAは治療することで確実に効果が出ます。
国内でフィナステリド1mgを継続投与する臨床試験が行われ、3年間内服継続すると『80%』近くの人に『髪の毛がやや増加』する現象が見られました。
また、3年間続けて服用した患者さんの97%は男性型脱毛症の進行が認められなかったという結果も出ています。
初期脱毛はむしろ薬が効いている証拠ですので。
AGAとは
そもそもAGAとは男性型脱毛症のこと。DHTという悪性の男性ホルモンが髪の毛の生え変わる正常なサイクル(ヘアサイクル)を乱すことで、髪の毛が成長する前に脱毛してしまい薄毛を進行させてしまうのです。
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AGA治療で効果が実感できないパターン
冒頭で述べた通り、AGAは治療をすることで確実に効果がでます。それでも効果がなかったという意見が出てくる場合、以下の理由が考えられます。
- 治療期間が短い場合:ヘアサイクルは2年~7年の期間で生え変わります。髪の毛が抜け、新しい髪の毛が生え、その髪の毛が成長する期間を考えると、半年以上の治療期間は最低でも必要です。
- 既に頭皮がツルツルの場合:長期間薄毛を放置し高齢になり、毛根がすでに死んでしまっていると、いくら治療を施したとしても髪の毛は生えません。ただし、このような場合は”自毛植毛”で髪の毛を生やすことができます。
- 正しいAGA治療をしていなかった場合:ネットであふれかえっている民間療法などには科学的根拠はなく、髪の毛は生えません。
- フィナステリドが効きにくい場合:フィナステリドはプロペシア等に入っている有効成分で、効果実感率は98%。しかし、残りのごくわずかな方には体質の関係もあり効かない場合があります。
- 他の病気による脱毛症の場合:脱毛の原因がAGAによるものではなければ、AGA治療をしても、改善効果は望めません。
- その他:クリニックによっては、身体への負担も考慮し未成年へのAGA治療薬を処方していないクリニックが多いです。もし処方できたとしても、保護者の同伴または同意書が必要になる場合があります。
AGA治療はじめの一歩
AGA脱却のために気をつけたいのは独断と偏見で独自にあれこれ試すこと。
既に、確実に効果のあるAGA治療法が確立されている中、こうした行動は大切な時間の浪費です。そうこうしているうちに薄毛はどんどん進行していきます。AGA治療に重要なことは早期発見・早期治療です。
では、具体的にAGA治療を始めるには何からはじめればいいのか?ここから見ていきましょう。
専門クリニックの無料カウンセリングを予約
AGA専門クリニックは全国で展開されており、そのほとんどは無料カウンセリングをおこなっています。
もちろん費用は一切かかっていません。
自分に合った薬の選定
無料カウンセリングでは最初に頭皮の写真を撮るのが一般的です。そして先生と直に話しながら、どんなAGA治療薬を使っていくかを決めてもらえます。
プロペシアやザガーロ、症状の進行度合いによってはミノキシジルの併用も話に出るでしょう。
症状次第で先進医療の選択も可能
もしもAGAの進行度合いがあまりにも進んでいた場合、自毛植毛などの選択肢も選ぶことができます。クリニックにもよりますが、先進医療として自毛植毛の他にメソセラピーやHARG療法なども選択可能です。
先進医療 | 内容 |
自毛植毛 | 薄くなりにくい後頭部の髪の毛を、薄くなりハゲてきた部分に移植するための手術 |
メソセラピー | ミノキシジルなどAGAに有効的な成分を直接頭皮へ注入する治療 |
HARG療法 | HARGカクテルというオリジナルの薬剤を直接頭皮へ注入する治療 |
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AGA治療の誤った解釈
今では当たり前となったAGA治療。しかし世の中に多くの情報が出回ることでAGAにはたくさんの誤った情報が乱立しているのも事実です。
ウワサ話によくあることですが、伝言ゲームのように事実の一部同士が切り取られつながり合い、事実とはまったく異なる話として存在してしまっている情報が多くあります。
AGAで悩みすぎている時もそうした状態におちいりやすいよ。
ここからは、にわかに信じがたい、よく聞くAGAの誤解について見ていこう。
生まれつき髪が細いから薄毛になる
美容院や床屋さんで聞いたことがあるかもしれませんが、『髪の毛が細いからハゲるかもしれませんね!』や『髪が太いからハゲないですよ!』などといった無責任な発言。これらには科学的根拠が全くありません。
その若さでAGAにはなりえない
年配の方に言われたことがあるかもしれませんが、『まだ若いんだからハゲるわけないよ!』という無責任な発言。言われて安心することも少なくないですが、残念ながらAGAは早い人で20歳前後から発症します。
その言葉を真に受けて診断も何もしないでいると、気づいたときには薄毛が進行してしまっている可能性があるので注意が必要です。
薄毛は生活習慣で治せる
生活習慣の乱れは様々な病気をもたらします。それゆえ、『ちゃんと規則正しい生活をしたらハゲは治るよ!』といった無責任な発言をする人も世の中には存在するのです。
たしかに、女性の薄毛(FAGA)の治療法としては一理あるのですが、男性の薄毛(AGA)の場合は悪玉男性ホルモンの存在がヘアサイクルを乱し薄毛を進行させているため、生活習慣で治せる話ではありません。
【関連記事】FAGAは治らない?原因や特徴・治療法をわかりやすく解説!>>
生活習慣を規則正しくしたところで悪玉男性ホルモンの割合までを抑えることはできないので、AGAの症状を根本的に解決することは不可能です。
薄毛は体質改善で治せる
こちらも生活習慣同様に、体内にある薄毛を進行させる悪玉男性ホルモンの割合までを抑えることはできません。ガン治療やアトピー治療でもよく聞くこうした民間療法に科学的根拠は一切ないです。
薄毛を血行促進で治す
従来、薄毛は血行不良によるものとささやかれてきました。『頭は身体の一番てっぺんにあるから血流が行き渡りにくい!それがハゲる原因だ!』、誰がこんな大ボラを吹き始めたのでしょう。
こうした非科学的根拠が派生して『AGAは逆立ちで治る!』や『AGAは鍼(針)治療で治る!』などといった話まで出てきてしまっています。
繰り返しになりますが、AGAは悪玉男性ホルモンの働きによりヘアサイクルが乱れることで発症するので、悪玉男性ホルモン自体をどうにかしなければ原因を潰せないのです。
プロペシアは体毛が濃い人に効きやすい
こちらも科学的根拠のないまったくのデタラメです。似たようなところで『体毛が濃い人はハゲやすい』という話もありますが、こちらも科学的根拠はまったくありません。
AGA治療での自己流対策は逆効果
AGA対策の情報が世に出回りすぎたことで、その情報を元に自己流の対策にいそしむ人が多くいます。中には非科学的なものや、リスクが大きく伴うものまで存在するので注意が必要です。
以下、よくある自己流治療法での注意点です。
市販の育毛剤の使用
AGA対策において科学的根拠が示されているのは主に、プロペシア等に配合されている成分フィナステリド、そしてミノキシジルのみです。
薬局やドラッグストアには多くの育毛剤・発毛剤が販売さていますが、そのほとんどには上記成分が含まれていません。
大切なのはどれだけAGAに有効な成分が配合されているかであって、キャッチーで効きそうだと感じる商品名じゃないよ!
個人輸入代行業者の安価な薬の使用
今やインターネット上ではたくさんの個人輸入代行業者(ネットショップ)が存在しています。
そうした業者ではプロペシアのコピー品であるフィンペシアやエフペシア等が、とても安価な値段で販売されています。
これらは一見プロペシアのジェネリック商品のような様相を呈していますが、実態はインドの製薬会社が作っているプロペシアのコピー品でしかありません。そして、たくさんのリスクも存在するのです。
以下、プロペシアのコピー品における一般的なリスクです。
- 日本では未認証(安全性が担保されていない)
- 安価だが粗悪品が多い
- 個人輸入で購入したものは、何が起きても全て自己責任
- 説明書も全て外国語なので、重大な注意事項が記載されていても気づかない
個人輸入代行で手に入れた日本未認可の薬を使って、もし身体に悪影響があったとしても誰も責任を取ってくれないよ。
AGAの適切な治療方法
AGA治療の基本は内服薬と外服薬です。他にも先進医療の変わった治療法などもありますが、それぞれどういったものなのか見ていきましょう。
厚生労働省が認可している薬
厚生労働省に認められているAGA治療薬は『プロペシア』『ザガーロ』『ミノキシジル外用薬』のみです。
薬 | 有効成分 | 効果 |
プロペシア | フィナステリド | 5αリダクターゼⅡ型の働きを阻害し、薄毛進行をさせるDHTホルモンを作らせない。 |
ザガーロ | デュタステリド | 5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の働きを阻害し、薄毛進行をさせるDHTホルモンを作らせない。 |
ミノキシジル(外用) | ミノキシジル | 血行促進効果により毛の成長を促す。 |
厚生労働省が認可していない薬
厚生労働省が認可していない薬はたくさん存在していますが、もっとも有名な商品である『ミノキシジルタブレット(ミノキシジルの内服薬)』は未認可ではありながら、”発毛”としての効果はどの薬よりも絶大です。
薬 | 有効成分 | 効果 |
ミノキシジルタブレット(内服) | ミノキシジル | 血行促進効果の内服により全身の毛を活性化させる。 |
【関連記事】ミノキシジルの由来とは?原理や効果から分かるミノキシジルの全てを解説!>>
専門クリニックではAGA治療に特化した薬が取りそろえられていて、代表的な商品にRebirth(リバース)、HR(ヘアルネッサンス)などがあるよ。
どちらもABCの3種類のタブレットで構成されていて、タブレットAはフィナステリド配合、タブレットBはミノキシジル配合、タブレットCはアミノ酸やミネラルそしてビタミンを配合している。
AGAの三種の神器を網羅した商品と言えるよ。
どうしても髪の毛を生やしてハゲ人生から脱却したい場合は、こうした薬を使用していくこともひとつの選択肢だね。
薬以外の治療法
薬の服用や塗布をしない治療方法として、自毛植毛・メソセラピー・HARG療法があります。
治療名 | 内容 | 効果 |
自毛植毛 | 薄くなりにくい後頭部の髪の毛を薄くなった部分に移植(植毛)する手術 | 一度植毛した髪の毛はその後、半永久的に薄くなることはない。 |
メソセラピー | ミノキシジルなどAGAに有効的な成分を直接頭皮へ注入する治療 | 注入した箇所から発毛。注射をやめると効果はなくなるので継続的治療が必要。 |
HARG療法 | 成長因子と呼ばれる有効成分を直接頭皮へ注入する治療 | 注入した箇所から発毛。注射をやめると効果はなくなるので継続的治療が必要。 |
治療薬の組み合わせがもたらす相乗効果
AGA治療薬は基本的に併用が可能です。『ミノキシジルで発毛を促進し、プロペシアやザガーロでヘアサイクルを正常に戻し毛髪を維持する』といった治療方法がAGA治療のスタンダードと言えます。
また、公益社団法人日本皮膚科学会から公表されている「男性型脱毛症診療ガイドライン」も、AGA治療についての貴重な資料となりますので参考にしてみて下さい。
【参考記事】男性型脱毛症診療ガイドライン(公式)についてはコチラ>>
ここで少し補足とまとめをしておきます。
AGA治療薬は塗り薬と飲み薬が基本。AGA治療薬には塗るタイプ、飲むタイプがあり、どちらも単体での有効な効果が科学的に認められているよ!
一般的に、AGA治療は飲み薬のほうが副作用がでやすくて、塗り薬の方が副作用が少ない。反面、効果としては塗り薬より飲み薬のほうが現れやすいよ。
そして塗り薬は塗り方によっては頭皮がかぶれたり炎症を起こしたりするから用法用量を守ることが大切です。
AGAになりたての人は内服薬のみで治療を始めるのが通常の流れ。忘れちゃダメなのは、AGAに根本治療はありえないという点だよ。
AGA治療薬は、AGAによる薄毛進行はコントロールできるけど、AGAの体質自体を変える薬ではないからね!
ミノキシジルなどの塗り薬で攻めの発毛!そしてプロペシアなどの飲み薬で守りの脱毛阻止!これがAGAの最強治療です!
この技術が現実化すれば世の中にハゲで悩む人はいなくなるでしょう。まだまだ先の話ですが・・
AGAで悩んでる人の割合
日本皮膚科学会のガイドラインによると、日本人男性がAGAを発症する頻度は全国平均で約30%。日本人男性の約3人に1人がAGAを発症する結果となっています。
以下、年代別のAGA発症頻度です。
年代 | 発症頻度 |
20代 | 約10% |
30代 | 約20% |
40代 | 約30% |
50代以降 | 約40% |
AGAとヘアサイクルのリミット
髪の毛が生え→成長し→抜ける。
この一連の流れをヘアサイクルと呼びますが、ヘアサイクルには寿命があり、一生のうちに繰り返すヘアサクルの回数は15回前後と言われています。
ヘアサイクルが寿命を迎える=毛根が死滅するという意味です。
例えばAGAではなく正常なヘアサイクルの人が、15回のヘアサイクルを80年かけて繰り返したとしたら、髪の毛が全く生えてこなくなるのは80歳からです。
でももしAGAによってヘアサイクルが短くなっていると、15回のヘアサイクルを40年で使い切ってしまう可能性だってあるんだ・・。
結果的に40歳以降は髪の毛が全く生えてこなくなり、その時点からどんなにAGA治療薬を飲もうが髪の毛は生えてこなくなる・・。
だからこそ早期治療が必要なのです!
AGA治療と初期脱毛
(出展:ヘアメディカルグループ公式HP)
AGA治療の基本はプロペシアなどに配合されているフィナステリドという成分によって、薄毛を進行させる悪玉男性ホルモンを作らせないこと。その効果により正常なヘアサイクルを取り戻していきます。
初期脱毛とはその(正常なヘアサイクルを取り戻していく)過程で起こる現象です。
AGA治療を開始することで、頭皮の中では正常で健康な髪の毛が作られます。その正常な髪の毛がAGAにより弱まりきった細く短い髪の毛たちを下から強力に押し出すことによって、一時的にたくさんの脱毛が起きるのです。
AGA治療の初期段階で見られる脱毛なので、これを初期脱毛と呼びます。
AGA治療の期間や効果実感の目安
AGAによる乱れたヘアサイクルから正常なヘアサイクルに戻るまでは、ある程度の時間を要します。プロペシアなどフィナステリド成分におけるAGA治療は、開始からおよそ半年~1年程度で効果を実感してくることが一般的です。
発毛促進効果のあるミノキシジルを使用した場合の効果実感までの期間はどのくらいなのか?
リアップなどのミノキシジルを配合した発毛剤を販売している、大正製薬の臨床データによる結果は以下の通りです。
使用開始から | 実感 |
16週(4ヶ月) | 効果を感じてくる |
28週(7ヶ月) | しっかり変化を感じ始める |
フィナステリド同様、ミノキシジルも半年過ぎたあたりから効果を実感しはじめるという結果です。
AGA薄毛治療効果まとめ
AGAという薄毛進行は一過性の症状ではなく体質によるものなので、そんじょそこらの体質改善や生活習慣の見直しのみでの解決は見込めず、専用の治療薬以外での改善は不可能です。
治療薬以外にも注射や手術などの先進医療が登場しており、今後もそうしたAGA撲滅技術は進化の一途をたどるでしょう。
しかし、即効性のある効果が期待できる反面、費用もそれなりにかかります。
現在の医療でAGAに対し、もっとも費用対効果が高い治療方法は、ミノキシジルで髪の毛を増やし、増やした髪の毛をフィナステリドでしっかりと守り抜く!この手法に尽きるのです。
また、治療薬や治療方法も多岐にわたるので自己判断せずに、まずは専門のクリニックへ無料カウンセリングにいくことが第一歩であると言えます。
AGAは治療をしないで放っておくと確実に薄毛が進行してしまいます。そして薄毛は進行すればするほど、回復にも時間がかかるものなんだ。